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ドクター・ストレンジのKumonohateのレビュー・感想・評価

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)
3.9
「マーベル・シネマティック・ユニバース」もフェイズ3に突入し、うじゃうじゃいるヒーローのうち次は誰と誰が共演してくれるのか?「スパイダーマン」が実現したんだから「X-Men」や「ファンタスティック・フォー」の合流も可能なのでは? などといった期待値が上がりまくる。

それはともかく、このドクター・ストレンジ、本作では未だ修業中だが、今後修練を積めばお師匠さんの様に空間をぐにゃぐにゃひん曲げたりすることが可能になるんだろう。そうなると強いぞ。シャザーンなみに強い。魔王ガルタン(「コブラ」)なみに強い。強すぎる。余りにも何でもアリで視座がくるくる変わるから、もはやIMAX3Dで上映する意味無いんじゃないの?と思うほど強い。やはり、魔術は反則である(面白ければ何でも構わないけどね)。

そして、内容的には手堅く面白い。

MCUの場合、「今度の作品は興行的に失敗しちゃったので、フェイズ4からは縮小方向で」なんてことは許されないだろうから、個々の作品を任された監督やプロデューサーは相当なプレッシャーだと思う。でも、プレッシャーを克服して頑張りさえすれば必ず黒字、というほどヨノナカ甘くない。てことは、「こことこことここを押さえておけば大丈夫」という “失敗しないための方程式” があるに違いない。それに則っているから “手堅く面白い” のだ。「方程式?そんなのありゃしません。単なる資金力ですよ(by マーベル・スタジオの人)」なんてことだったら貧乏人は大人しく退散するしか無いが、それじゃあDCエクステンデッド・ユニバースはどうなのよ(興行成績知らないが)。方程式、教えて欲しい。

さて、話は変わるが素朴な疑問。

「アントマン」にしろ「ドクター・ストレンジ」にしろ、映画化してくれない限り、殆どの日本人には馴染みが無い。きっと「スパイダーマン」や「ハルク」に比べると、本国でも認知度は低いんだろうと思うが、この “風変わりなお医者さん” は、どの程度のランクなんだろう。例えば藤子不二雄作品に喩えたら。たぶん「魔太郎」ぐらいではなかろうかと思うが、そうすると、今後、ますます性格的にひねたヒーローになってゆくのだろうか。そして、修業を積んだ魔術師がそうであるように、彼もまたいずれはスキン・ヘッドになるのだろうか。
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