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ナショナル・シアター・ライヴ 2014「リア王」のTOTのレビュー・感想・評価

3.8
リア王を舞台も映画も見たことなく今作で初鑑賞。
狂気の解釈も含め現代的な演出は分かりやすく、今作がファーストリア王で良かったなと思った。
サイモン・ラッセル・ビールの怪演も素晴らしいけど、三姉妹それぞれの個性が光る演技も見応えあり。
写し鏡のように存在するリア王と道化の関係が面白くも切ない。
王が老いれば道化も老いて、道化を殺せば王もまた然り。
大きすぎず小さすぎない劇場で、円形舞台に花道を使った演出は効果的。
ミニマムな舞台装置の上で登場人物が装置の一部みたいに奥行きを持って動き回る。
これがサム・メンデス演出か!と凄みの一端に触れた気がして嬉しい。
機会があればまた見たいし、他のリア王とも見比べたい。
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