TaketoShigenobu

博士と彼女のセオリーのTaketoShigenobuのネタバレレビュー・内容・結末

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

螺旋階段を登った最上階にはホーキングの部屋がある。そこはブラックホールの特異点であり入ったら抜け出せないかもしれない。それなのにクロッケーの後彼の部屋に入り愛を告げるジェーンの覚悟は、すごい。

ジョナサンの登場は物語として最高の展開だと思う。特にホーキングの家族と海であそぶシーンは凄く胸にくるものがある。ジョナサンはホーキングにも子供達にも均等に接している。だからこそホーキングがどうしても1人になる時がある。一見家族にすら見えるジョナサンと子供達が遊んでいるシーンの後に海の前で1人車椅子に座っているホーキングのカットが映るのが素晴らしい。

映画の中で色味が青すぎたり赤すぎたりするカットがある。例えばホーキングが座ってテレビを見ているところにジェーンが会いに行くカットは凄く赤い。けれど2人は、常に同じ色の部屋にいる。
それに対してラストの方で下手には奥のオレンジ色の部屋にいるジェーン。上手ではホーキングが画面の光で顔を青く照らしている。というカットがある。それは2人の別れを暗示しているのだと思ったし、実際監督が意図した音声解説で言っていました。

映画の序盤で大学教授の部屋に呼ばれた時、足元に落ちていたボールペンを拾うシーンがある。そのシーンはラストのシーンと対応している。彼は物理学者として凄く評価され、周りからはファン達が彼に質問をする。そんな最高な気分になっても変ではない時にふと彼は、ボールペンを拾う事を夢想する。それは映画が始まった時、つまり人生の序盤では普通に出来ていたことだ。そしてその現実を受け入れるホーキングも本当に凄い。それを可能にするのはジェーンの愛と彼の恵まれた出会いと時間への探求なのだろう。