難病ALSになってしまったホーキング博士と、彼を支えるあらゆる人の生きる希望を描いた実話。
素晴らしかったです。 なんといっても、ホーキング博士を演じたエディ・レッドメインは感嘆の息がもれるほどの演技でした。難病を描いた映画ですが、ホーキング博士の発する、決して多くない言葉にユーモアがあり、そこまで重くならずに見ることができると思います。難病を“演じる”ことがどんなに難しいことかは想像に易いです。徐々に体が変化していく様もリアリティーがありました。最終的には目しか動かなくなりますが、それの演技にも彼らしさが出ていて感情が読み取れるようでした。
彼の妻を演じたフェリシティ・ジョーンズの力強い演技にも心をうたれました。彼と子供を女手一つで世話して生活することがどれだけ大変なことか。“ただ敗北に向かうだけ”の現実に屈しなかった彼女は強く美しかったです。
また、映像がシーンごとに違う色味、フィルターを通していてすごくきれいでした。青みがかったり、セピア調になったり、もちろん鮮やかなカラーもあったり、色合いがとってもかわいくて目に優しい(?)映像でした。
個人的にラストが意外で、映画みたいに綺麗に終わらないとこがさすが実話だな〜と。こういう生き方もあっていいんだなと、視野が広がる映画でもありました。