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博士と彼女のセオリーのぴよぴよのレビュー・感想・評価

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)
4.1
もし時間軸を戻せるなら…後悔ばかりの人生、やり直したい事があり過ぎて悩む(๑˃̵ᴗ˂̵)

ホーキング博士はタイムマシンの存在を否定してるけど…きっとあの輝かしく健康だった学生時代に戻りたかったはず(*´-`)

物理学を専攻する超優秀な学生スティーヴンホーキング。難病ALSを発病し、余命2年と宣告される。恋人ジェーンはそんな彼との結婚を決意する。

この決断が私に出来るだろうか?どんなに愛していても、その病気ごと抱えて愛するって難しい。

子供も3人生まれ、彼は医師の予想に反し生き続ける…でも病状は悪化しジェーンは彼を支える事に限界を感じはじめる。

決して綺麗事じゃない夫婦の日常が赤裸々に描かれて切ない。

優秀な頭脳を持つ彼を支えたいという思いと、なぜ私ばかりが苦労を背負ってるのという思いが交錯する。

わかるわかるその気持ち。まるで子育てしてる時の追い詰められた母にも似た感情。わかり過ぎて辛くて泣けてくる。

さわやかな学生時代から、どんどん病状が悪化し体の自由が効かなっていくホーキング…エディの繊細で見事な演技にただただ驚嘆。

動く事、食べる事、話す事もままならない…そこには本物と見まごうばかりのホーキング博士がいる。

優しいのか意地悪なのか…そのはにかんだような笑顔の奥に隠されているのはブラックホール?💫

幸せな2人の結婚式、大学の友人達と囲む自宅の悲しい食卓、聴講者のペンを拾う講演会、時間軸が巻き戻るラスト…印象的なシーンがたくさんある(*´-`)

それぞれの幸せを思い、夫婦が下した決断。

車椅子の天才物理学者として名高いホーキング博士にこんな家族の物語があったなんて…エディの迫真の演技によって知らされた。

あの"リリーのすべて"のはかなげな物腰や美しい手の動きがよみがえる…役を自分に近づける力が半端ない。凄い人だなぁ。
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