ぽいど

博士と彼女のセオリーのぽいどのレビュー・感想・評価

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)
4.5
たくさんの方が仰られていますが、エディの演技が本当に凄まじい。圧倒されすぎて息が詰まりそうになる。特殊メイクの再現性も高い。例えば歯が自分で磨けないから黄ばんでるとか、そういう細かい部分も忠実で良かった。
本作は伝記映画として理想的な構成だと思う。取り上げる人物の全てを映画で描き切るのは不可能である(ボヘミなんちゃらはそこが中途半端で失敗してた)。故に汲み取るストーリーはある程度絞り込む方が良い。本作は彼の学者としてのキャリアや功績よりも、ALSが彼や周りの人間(特に妻)にもたらした影響に焦点が当たっている。そのおかげか、物語を客観視することなく、フェリシティジョーンズに感情移入し鑑賞することができた。撮影も綺麗で、ホーキング博士の知性と相まって上品に見える。介護の壮絶さが少し美化されたり、学者パートを上手に捨てきれてない部分もあったが、かなり見応えのある作品だ。「人間誰しもが、何不自由なく生活したい。」そんな普遍的なメッセージを心臓の奥深くに突き刺されたような気がした。
ぽいど

ぽいど