MASARUの痛風は経過観察

ストレイト・アウタ・コンプトンのMASARUの痛風は経過観察のレビュー・感想・評価

4.5
誰が観ても同じ感想だと思うが、
アイスキューブ役に本人の息子をキャスティングするという裏ワザが炸裂している。

伝記映画というのは、
登場人物が亡くなって、それなりに年月が経っていないとダメだと思っていたが、
最近はその間隔がどんどん短くなっている気がしてて、俺の青春時代の出来事が映画になるっていうのは感慨深いっつうの。

自分の思い出や経験が、誰かの作品になって表現されると、
「それはもう、過去だよ」
の焼印を押されるような気がして、なんだかジタバタしたくなる。
年を経るというのはそういうことなのかな。
発泡酒でも飲んでため息でもついてみよう。

登場人物も曲も出し惜しみ無しな映画だった。
伝記映画でもあり、クソパーティー映画なのでアゲポヨになること必至だ。

当時のレコード会社はまともな奴が1人もいなかった(どういう状況なんだ!?)。
白人の経営者が全員クソだった。
デス・ロウ・レコードが恐すぎる。
事務所の壁が真っ赤でデビット・リンチみたいだった。
会社で闘犬とか、レベルが違う感じがした。

伝えようとしていることはとてもシンプルで、
「言いたいことは言う」というものだった。

SEALDsなどを見ると、20年遅れで日本にもそういう風潮が出てきているのかなぁ。