hiphopは普段ほとんど聴かないんですが、音楽映画ということでまず観ないわけにはいかなかった。
結果、泣いた。
やっぱり今年の音楽映画にハズレは無かった。
昔ちょこっとhiphopダンスをかじってはいたものの、N.W.A.というグループすら知らなかった。
ヒップホップアーティストをテーマにした作品で記憶に新しいのは、エミネム主演の『8Mile』がありますが、あれもほんとに良かった。ああいう実話に基づいた音楽映画ってなんでこうも完璧に魅せてくれるものばかりなんだろう。
さらにこの作品では、当時まだ黒人差別の真っ只中。
同じく黒人差別問題を題材にした『フルートベール駅で』を観た人は想像がつくと思いますが、当時のアメリカの警官がまじで最悪。善悪とか正義とか権力とか、有って無いようなもんじゃないかと思って涙が止まらなかった。
そりゃ"F**k the police"なんて曲書いちゃうわけですよ。
そんな差別にも決して屈せず、自分たちのソウルと音楽と言葉を信じて進み続ける彼らは、まさに本物のアーティスト。
あの時代に全盛期を生き、必死に闘った彼らだからこそ生み出せる強いメッセージだったんだろう。
"主張するニガー(N.W.A. :Niggaz Wit Attitudes)"というアーティスト名や、アルバム"Straight Outta Compton" というタイトルからもそれは見て取れるし、滲み出ている。
そんな風に彼らの音楽がこんなにもアメリカや世界を動かしたという事実は、映画を通して知ることができたし、かなりの衝撃を受けた。
「音楽で世界を変える」ってバンドマンが言ってるのをよく聞く気がするけど、彼らはそれをある意味では有言実行したし、新たな気付きに繋がる偉業を成し遂げた伝説のグループだと思う。
さらに今後の差別問題の解消へ向けての貢献にも繋がる大躍進でもある。
hiphopを知らなくても充分楽しめます。ただ、予習しておけばよかったと何度か思ったのでそこはしておくと更に楽しめること間違いなし！
音楽がかかると思わずノッてしまう私は、かかる曲ほとんどのイントロだけでも身体がうずうずして微々たる動きでリズム刻んでました（笑）
あと渋谷だったのもあるのか、明らかにヒップホップファンっぽい若者たちばかりだったので若干キョドりながら帰りました。
