まぐ

Re:LIFE リライフのまぐのネタバレレビュー・内容・結末

Re:LIFE リライフ(2014年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

面白くないわけではないけど、格別面白いわけでもなかった印象です。なんというか、引っ掛かりがないまま終わってしまいました。
基本的にはセリフで笑わせているのですが、もっと画で笑わせるのも手なのかな、と思います。せっかく生徒との禁断の恋愛などシチュエーションが活かせそうな設定があるだけにそう感じてしまいました。
コメディというジャンルですが、人間ドラマにコメディ要素が入ってきている感じです。

何度でも人生はやり直せる、というテーマのもと、人生と映画の脚本をリンクさせる描写は面白いと思いました。確かに三幕構成やリライトなど、人生にも応用できる考え方かもなぁと思いました。

ただ、一度生徒との恋愛で教授を辞めそうになった後懲りずに今度は復学の生徒とこっそり付き合うっていうオチは最悪です。晴れ渡る校庭を見せていいシーンっぽくしていますが。
散々映画脚本について本編で語られているからこそ、あのオチはタチの悪いジョークにしか捉えられません。教授として、失敗から何も成長していないことになりますから。

復学の生徒が付き合っている彼氏と別れて主人公を選ぶ、ということを脚本に例えて主人公に伝えるあの売店のシーンのセリフはとても良かったのですが、そもそも今の彼への不満も、主人公との違いも何も述べられていないのでご都合主義に感じます。

それと、自称主人公のファンの配給会社のスタッフたちですが、主人公が最初脚本を持ち込んだ時、強いヒロインが出る話を求めていると言っていて、主人公の生徒が強いヒロインの出てくる脚本を持っていくと大喜びしていましたが、あの描かれ方なら強いヒロイン出せば主人公だって取り合ってもらえるじゃん、と当然思ってしまいます。作りたくない続編書くくらいなら強いヒロイン出せば?と。実力不足なのかも知れませんが、一回も挑戦せずにそっと諦める意味がわからない。脚本家にしかわからない苦労なのでしょうか。

途中色んな人が展開する良さげな説教も、詰めの甘い脚本のせいで説得力に欠いてしまっていてすんなり受け入れられなかったのが残念です。
まぐ

まぐ