ぬーたん

サヨナラの代わりにのぬーたんのレビュー・感想・評価

サヨナラの代わりに(2014年製作の映画)
3.2
『最強のふたり』2011年『世界一キライなあなたに』2016年の後に今作2014年製作を鑑賞。
製作順番が違うが、この3作は設定が似ている。
それはそれで別に良いが、やはり『最強のふたり』が最強だったので同じような設定ではハードルが上がるというもんだ。
更に良い物を作る自信があったのかな。
介護人との2人の関係が似ている。
病人扱いされたくないという、かなりのセレブ。
一方、介護人は物おじせずにズバズバ言う、失業中とか学生とかで貧しい。
最強が男と男。今作は女と女。世界は男と女。
最強は四肢麻痺。今作はALS。世界は四肢麻痺+安楽死問題。
最強と今作を比較するのは、知ったかぶりの愚か者だ、というレビューをどこかで読んだけど、比較されて当然だと思うなあ。
それを承知で作ったのだから。
いや、むしろそれが狙いだったかも?

とは言え、今作は良く出来ている。
やはり泣けて来るし。
ケイト役はヒラリー・スワンク。
『ミリオンダラー・ベイビー』のマギー。
10年経って40代になりすっかり落ち着いた。
が、やはり闘う女を演じたらやっぱり凄い。
そして次第に弱っていく姿もリアリティーがあって観ているだけで辛くなった。
介護人の学生ベックをエミー・ロッサム。
学生を演じるにはやや年がいってるが、顔立ちが童顔なので見える。
最初の方はちっとも魅力を感じなかったが、ラストの方は良かった。
徐々に変わる感情を上手く演じた。
ケイトの旦那エヴァンをジョシュ・デュアメル。
イケメンで人気のようだが好みでないな。
フランシス・フィッシャーやマーシャ・ゲイ・ハーデン!
ベテランの個性派が親役として脇を固めている。

またまた最強と比べてしまうが、最強は車椅子生活も明るく笑い飛ばして、前向きなストーリーで実話でと、観ている時も観終わっても、楽しいし感動出来た。
ALSは進行性の病気で、ラストもやはり悲しいわけで…
それが最初から分かっているから、どこかどんよりとした気持ちで観ているし、お涙頂戴的なシーンも期待して観てしまう。
まだ30代で美しくセレブで、やはり切ない。
また観たいとは思わないなあ。
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