天豆てんまめ

NAKED BODY ネイキッド・ボディの天豆てんまめのレビュー・感想・評価

1.9
「ブレードランナー」のレプリカント役で人気を博したルドガー・ハウアーも70歳を超えた。いい感じに老いて存在感たっぷりだが、、

冒頭シーンはヒッチコックぽいサスペンス風だが、全く
サスペンスじゃない。両親を交通事故で亡くした姉弟は
貧しさをしのぐために、悪ガキ仲間と、盲目大富豪の老人と
懇意にして、邸内の金庫から金を奪おうと画策する。

主人公ビアンカはルドガー老人に近づくが、タイトルの通り
盲目の彼の元に夜に訪れ、裸で寄り添うが一線は超えない。
孤独な彼に映画のこと世界のことを聴き、段々と彼に心酔
するが、仲間の為に金庫探す、、その板挟みに耐えられなく
なった彼女は、もう訪れないと老人に伝えるのだが、、

昼間の仲間とのシーンと夜の邸宅のシーンの喧騒と静寂。
光と闇のコントラストが効いている。しかし、ストーリーにうねりが無く、どこにも辿りつけない空虚感があり、今一歩。

「エロスを入口に、ドラマを出口に」までたどり着けず、
「老人とエロス」という枠に収まった。。