一組のカップルを男女別のそれぞれの視点で描くラブストーリー。こちらは女性版。どちらを先に観るかでそれぞれの感じ方も変わる作りになっているが、自分は男→女の順で観た。自分としてはこの流れで観るのをオススメしたい。男版の方が全体的な説明をしてあるので、二人に何が起こったか把握しやすい。対して女性版は、部分的に深く掘り下げてある。二人に何が起こったかは断片的に描かれていて、それを想像させる面白さがある。ま、結局どちらから観ても面白いのには変わりはないが。ただ言えることは、間違いなく後に観た作品の方が評価は上がるだろう。あの出来事の裏でこんなことが、彼(彼女)はこんな風に思っていたのか。と、二人の物語がさらに面白味を増す。そして両作品を見比べると、同じシーンでも微妙に台詞や動きなどが違うのだ。これはお互いの脳裏に記憶された印象が微妙に違うという演出なのだそうで。男と女、もしくはそれぞれの性格からの違いとして見比べると面白い。発想も見事だが、細部まで練られていて非常に良く出来た作品。男→女、もしくは女→男と観たら必然的に逆を観たくなる。そして再度最初から観ようと思える作品である。
