YellTao

ラブストーリーズ エリナーの愛情のYellTaoのレビュー・感想・評価

4.0
進化させていく“Her“ ──妻の視点。

私も一応女子だからって、こっちから観てみた。
夫婦二人のすれ違いなら『コナーの涙』先行の方がわかりやすかったかもで、
本作は夫婦二人の問題が「もし私なら…」なんてのは無粋に、誰にも介入できないものとして痛々しく体験できた感じ。

「エリナー・リグビー」両親の大恋愛の結晶である名前の由来、
「A Man and a Woman」まだ残る実家の部屋に貼られたままのクロードルルーシュ『男と女』のポスター、
包容力が揺るぎなく大きい父親と、"あの頃"の未練を滲ませているまだ若年のような母親。
「心を読んで」と妹に吐露する主体的に洗練したはずのエリナー。
そのバックボーンが理解できる気がするのは、やっぱり私が一応なりとも女子、だからなのかな。
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