八木

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスの八木のレビュー・感想・評価

4.6
前作をDVDで予習したときに「最高かよクソが」と思ったんですが(劇場でみたら100点だと思う)、今作は「とても面白い」でした。
前作が「はみ出しものたちが仲間を認め合う」という要素があり、このシーンがもう最高すぎてクソだったわけです。前作を超えたという感想をちらほら見ていたので、あの山場を超えることが可能なのかしら、と見に行ってみると、僕にとっては超えたものではなかったです。こうなると、ツボの問題になってくるわね。
しかし、ピーターのルーツを辿りながら改めて仲間の結束を丁寧に描き、各キャラをねっとり立たせながら、劇場をギャグでばんばん笑わせて、基本的に娯楽映画の最高峰でよいと思います。登場人物がおなじみの連中も含めて、新キャラも大事にしたくなる描き方されてて、この作品を溢れるような愛情で楽しみながら作ってることがものすごくわかります。楽しんで作ってる映画って楽しいっすね。僕がつまんないと思う映画でも楽しんで作っててほしいっすね。
前作の最高すぎてクソなシーンにオープニングの曲が流れるところがありますが、今作もまったく最高な音楽シーンがいくつもあります。ここを満たしてるんだからもう最高な映画でよいです。あとあざとすぎるところもあるものの、グルートとロケット可愛い。可愛いので最高です。ヨンドゥがストーリーに本格的に入ってからの熱い展開、抜けた牢屋のお使いでの爆笑、ラストの泣かせも最高。泣いたし。
ただ、全部見終わって思い返すと、コメディで面白かったシーンや各キャラが生きたシーンが浮かぶのですが、意外とドンパチやってるシーンの印象が薄いのです。見せ場が山盛りだったからなのか、実際印象薄いものだったのかわかりませんが。わずかな違和感を吹き飛ばすには、「自分のために銀河の守護者となる決意をする」という0から1になる前作の爆発的な感動と比較すると、感動のタネ自体はわりと手垢のついたものだったので、気になってしまったような気がします。めっちゃ面白い映画ですけどね。
吹き替えを止む無くみたのですが、どのキャストも違和感なくて、これも最高でした。今劇場でなんとなく見るならこれだと思います。
八木

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