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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスのymdのレビュー・感想・評価

4.2
前作に負けず劣らずタイトルドーン!の高揚感はマジで最高。今回はさらにELOの名曲に乗せてグルートのキュートなダンスをバックにキャラクターの今現在の在り方を端的に説明してしまうという手際の良さも気持ちが良かった。

相変わらず会話の大半にギャグをふんだんに盛り込んでいるけどストーリーのテンポも良く、130分超とそこそこ長い尺なのにあっという間に観終えてしまう。

前作とは切り口こそ違うものの今回も家族をテーマにしており、その構造はより多層的で重厚なものになっている。

ディズニーは年々、あらゆるステレオタイプを解体していく作業を推し進めていると感じるけど、この映画でも「これまでの家族の在り方」を俎上に載せて「それぞれの家族の在り方」を問う。しかも説教臭くなく。

クイルとエゴ、クイルとヨンドゥ、ガモーラとネビュラ(とサノス)、ラヴェジャーズ、そしてガーディアンズなど、それぞれの中にある「家族像」をほんのりと首肯する。
前作で各キャラクターを掘り下げたからこそ今作はそれぞれの関係性についてスムーズに物語の中で構築していけるわけだけど、このテンポの良さこそがこの映画の最大の楽しさであり魅力なのだろうな。

前回はインフィニティ・ストーンがマクガフィンだったわけだけど今作はクイル自身がその役割を担うことでストーリーが一方通行にならずに多角的で複雑なモノになっているのもメッセージ性に深みを持たせるポイントになっていたように思う。

ヨンドゥのキャラはできれば前作くらいの温度感に抑えておいてもらえてたら尚更よかったけど、まんまと涙したのでこれもまた良し。

細かいことだけどタイトルは原題ママでvol.2にして欲しかった。リミックスだと意味が全然変わってくるよね。


とはいえ、いい映画でした!
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