…実話っぽい
まるでこういう偉人が実際にいたかの様な
原題の「The Martian(火星の人)」からして偉人の通称みたいに聞こえる
リアルな科学考証もそうだろうが、おそらくはこの映画が余りにも「イイ話」めいている事が大きな理由だろう
映画は「面白い」か「つまらない」の物指しで計るべきだとは思うが、たまにあるんだ「イイ話」っていうのが
「70億人が、彼の還りを待っている。」というキャッチコピーは伊達じゃなく、地球上の全ての人が打算で無く心からの善意で動いている(様に見える)
そう…ショーン・ビーンですら…
ショーン・ビーンが善人なら全人類が善人である
でも、この映画が本当に実話だったならここまでの感動は無かったと思う
少なくとも僕は「美談にしてるけど本当はもっと政治的な損得勘定が動機だったりするんでしょ?」みたいなひねくれた見方をしてしまっていただろう
(事実そういう伝記映画は腐る程あるし)
これが全くのフィクションだったからこそ、この映画で描かれる善意や良心を前提とした人間性の肯定をすんなり受け入れられた
観終わった今思い出すと想像以上に笑顔の多い映画だったなという印象が強い
(勿論面白かったですよ)
デヴィッド・ボウイの「starman」が流れるシーンはあまりの多幸感に涙しそうになった