いぐあな

パレードへようこそのいぐあなのレビュー・感想・評価

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
4.2
1984ー1985年イギリス、サッチャー政権下の炭鉱ストライキを行う炭鉱組合へ、ロンドンの同性愛者の若者たちがLGSM(炭鉱夫支援同性愛者の会)という形で、支援した実話を元にしたストーリー。
(映画リトル・ダンサーと同時代!)

と聞くと、一見偏見をもたれそうだけど。
小さい世界でくよくよ悩んでるのがばからしくなる、優しくて力溢れる映画!

ここで描かれているのは、自分たちが自分らしく生きることを声を大にした、勇気ある人たちが成し遂げた活動の軌跡。
助け合うこと。支え合うこと。
負の感情の連鎖を繋ぐのでなく、共に前に進むために手を繋ぐ人たち。
ゲイもレズも炭鉱夫も女性たちも、みな同じ人間。その事実を肌で感じ、境界が薄れていく人々。
互いがそれぞれ心を触れ合わせることで、互いを理解し共感し力を相乗していく様に、とてつもなくパワーをもらえる!

作中を何より盛り上げてくれるのは、明るくってちゃめっけたっぷりな奥さま方。
彼女たちもまた炭鉱の街で自分を抑え生きてきた
人たちで、LGのみんなと触れ合うことで本来の自分らしさを取り戻していく。
中でも開放感が際立っていた実在の女性・シャーンは、後日大学へ進学し、地方議会議員に。

「君に忠告を。闘いばかりじゃだめだ。少しは休め。人生を楽しむんだ。」
ダイが放つこの言葉は、重みがあった。
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