しゃにむ

コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団のしゃにむのレビュー・感想・評価

3.5
「ちょびヒゲ、ウケる、マジ卍」

この人でナチ!

↓あらすじ
いつも一緒で年中無休発情期のビッチ女学生ダブル・コリーン。実家のコンビニの手伝いをしながらスマホから目が離せない。体育の授業中でも御構い無しにスマホをいじくり没収されお説教。世の中を舐めている。ヨガだけは真面目に続いている。穴しか頭にないイケメン先輩にパーティに誘われて2人はきゃっきゃ喜ぶ。しかしおじさんと尻軽愛人がナイアガラの滝に行くことになり店番でパーティに行けなくなる。不貞腐れていると先輩とコンビニでパーティをすればいいと悪巧み。呼んでみたらいいムード…と思いきや先輩は悪魔崇拝者でナイフで殺されかける。まさにピンチの時に先輩の尻から何かが侵入し口から現れる。現れたのはヒトラー風のちょび髭を生やしたソーセージの怪物。何とコンビニの地下にカナディアンナチスの残党がキモいソーセージクローン兵を従えながら潜伏していたのだった…ソーセージを踏み潰す勇敢なダブルコリーンは平和を守れるのか…

・感想
何これマジ卍…と言わざるを得ない。申し訳ないことに筆者はマジ卍とはどんな意味なのか厳密に把握していないが悪友曰く意味がないことを意味するらしい。おバカ映画と言えばそれまでだがあらすじの段階で語り尽くしてしまえる書き手殺しの狂気の作品。かわいいビッチギャルとちょいぽちゃビッチギャルの今どき女子(筆者の学生時代は街頭の白黒テレビに明け暮れてゐた。ウチらズッ友といふやつだらうか)がテキトーに働くコンビニの地下にカナディアン・ナチスの残党が潜伏していて、しかも、キモい呻めき声を発するアドルフおじさん風のちょび髭を生やした卑猥なソーセージ形のクローン軍団を量産していて、世界征服をするわけでもなく、雑誌に載りたいけど、ディスり魔の批評家が気に食わないから片っ端から抹殺しようとするのをダブル・コリーンが阻止する…という脳みそが夏場のソフトクリームのように溶けてしまいそうなめちゃくちゃな話である。いかんせん参加条件を満たせないために参加したことがないが女子会という魔の饗宴で観るとよいと思われる。ムテ期(筆者の偏見だけど学生時代の女性は向かうところ敵無しオーラをまとっておられる。これをムテ期という)女子2人組が不貞腐れながらおバカなミニナチはちゃめちゃに青春を謳歌する爽やかな青春コメディと言える。小ネタながら彼女らの無敵さが顕著に現れるのが、ミニナチ総帥がハリウッド名優の声真似をする場面だろう。誰もが知っているアルパチーノの声真似をしてみせたら元大統領?と聞かれる。向こうの今どき女子は畏れを知らないのかと恐怖した。スタローンにしても知らないと。筆者の背骨が複雑に折れかけた。向かうところ敵無し。観るだけで知能指数が暴落しそうだけれど2人の息のあった掛け合いは面白い。チープなホッケーゴーレム(ジェイソンも泣いている。もちろんハゲてない方。なんてこった。両方ハゲている)退治にヨガを駆使する。不満げな客のポーズだとか珍妙なネーミングの技を決める。バカバカしいが清々しい。思えば青春は無駄の連続だった。そういう意味では今作は真面目に青春しているおバカ映画だろう。
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