回想シーンでご飯3杯いける

世界から猫が消えたならの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)
1.5
原作未読。余命わずかな主人公の前に悪魔が現れ、世界から大切な物をひとつ消す毎に1日の命をもらえるという話。

タイトルのインパクトはなかなか良いんだけど、映画として薄っぺらい感じがする。世界から電話、映画、時計等が消えていく。しかも目の前にあるものだけではなく、世界中の、それも過去に遡って「無かった事」にされてしまう。そして、どれも恋人との関係に話を結び付けていく。この恋人の存在を前面に出した構成は何となく映画版独自のような気がする。なんだか、泣ける話のオムニバスみたいで、とにかく薄く感じてしまう。

その彼女を演じる宮崎あおいは、元々好きな女優だったのに、最近はどの映画でも号泣演技ばかりしているような印象がある。本作で披露する、泣きながらの「生きてやるぅ!」は、全く以って謎の演技(台詞)。人生とは、命とは、「生きてやる」事なのでしょうか?

前半で消えたはずのものが、後半で背景に映り込んでいたり、アフレコがずれていたりするのも雑な感じがするし、このタイトルなのに、猫があまり可愛く撮られていないのも辛い。

Filmarksでは割と高評価ですが、他のレビューサイトでは酷評も目立ちますね。観る人によって凄く温度差を感じる作品なのだと思います。