TAKU

ベルファスト71のTAKUのレビュー・感想・評価

ベルファスト71(2014年製作の映画)
4.0
アイルランド独立戦争を背景にしたサスペンスアクション。

アイルランド紛争がどんな戦争だったのかは理解していたが、闘争真っ只中な時代の空気を知ることができたのはとても有意義だった。とくに、閑静な住宅街だった通りにイギリス兵がやってくると、奥様方がゴミ箱の蓋で地面を打ち鳴らして威嚇し、段々群衆がイギリス兵の周りに集まり一触即発な事態に。あの場面の絶望的なまでのアウェイ感はすごかった。

その混乱の中で敵地にひとり取り残された兵士が、悪夢のような一晩を過ごすという設定も緊張感抜群。途中で逃げ場を失った主人公が団地に隠れるのだが、似たような設定の一夜限りのサバイバル映画『ジャッジメント・ナイト』もギャングに追い詰められた主人公たちが逃げ込む場所は団地。困ったときは団地に逃げればいいということなのか。

話が進むにつれて、今の日本の現状とシンクロする部分がいっぱい出てくるので、居た堪れない気持ちになった。中でも、「これは殺人じゃない、戦争なんだ」という台詞は他人事のように受け止めることができなかった。

戦争したがってるどっかの国の首相とその取り巻きたちに、本作と『野火』の二本立てを無理やり観せてあげたい。