Linla

おみおくりの作法のLinlaのレビュー・感想・評価

おみおくりの作法(2013年製作の映画)
3.9
例えば
全く見ず知らずの人のアルバム

色んな場所や人と撮った写真は見ているうちに誰がアルバムの
持ち主か分かってきて、
その人の生きた日々や
不思議と
気持ちが伝わってくるだろう。

その人物の歴史を垣間見た時、
誰しも心に響くものを
受け取ると思う。

この作品のジョン・メイは
そういう慈しみを持ち、
仕事として以上に
故人に敬意を払う。

中年の孤独な男だが
物事ひとつ、人ひとり大切に
思う、そんな生活に生きる。

友人も恋人もいないのに
一期一会の人に
寄り添う気持ちが
人一倍優しいのは、ずっと
人恋しかったからでは、、、?

だからプレゼントを選ぶ彼の
幸せが、淡々としていたけど
すごくわかる~

勝手に職種別No.1じゃないかと
思っているのだが、
自分の職業においては
びっくりするくらい独身者、
一人暮らしが多い。
周りを見ても
孤独死はあり得なくない事。
自分もその一人だけに
おみおくりに関しては見ていて
リアルな現実としても映った。

生きていく事は
死に向かう事。
そんな表裏一体な事を思うと
生き方も死に方も
自分なり、で全うしたい。
それこそ悔い無く、、、

劇中でジョンの、冷酷な上司が
「死んだ者は何も感じないし
思わないし、わからない」
みたいな事を言うが、
そうではないと思うなーと!

英国の静かな風景が
穏やかで美しくて優しいー
Linla

Linla