おなべ

地上の星たちのおなべのレビュー・感想・評価

地上の星たち(2007年製作の映画)
4.0
◉《アーミル・カーン》にハズレ無し。

◉個人的に大好物な[人生・生き方]をテーマにしたボリウッド映画。この類の作品は否応無しに感情移入してしまい、気付けば涙がポロポロと溢れ出していた。学校教育の一環として本作を世界中の全教師と、今を生きる全学生に見せるべき作品。

◉9歳の少年イシャーンは厳格な父、優しい母親、成績優秀な兄と4人暮らし。想像力が豊かな事から絵を描くのが大好きで、日常の様々なものに興味を抱いていた。しかし、変わり者のイシャーンには友達がおらず、勉強嫌い、運動神経もイマイチ。父親からは兄と比較され、成績不振から学校は落第。見兼ねた父親は嫌がるイシャーンを無理やり寄宿学校に。孤独とプレッシャーに押し潰されイシャーンの心は日に日に病んでいき…。

◉《ダルシャール・ザファリー》の怪演(ここでは敢えて好演ではなく怪演とさせて頂きたい)。冗談抜きでここ数年の子役の中で一番の演技力だと言っても過言では無い。台詞、立ち振る舞い、表情…どれを取っても演技とは思わせない超自然な演技に終始引き込まれた。あと愛嬌があってとっても可愛い。

◉《アーミル・カーン》様(ここでは敢えて様を付けさせて頂きたい)。好感度も演技力も作品の質も非の打ち所なし。正式には別物だけど、不朽の名作『きっと、うまくいく』は個人的にBEST映画で、テーマとして少し繋がってる気がしていて、両作品ともに後世に遺すべき素晴らしい映画だと思う。

◉深い内容については言及しないので是非とも一度観てみてほしい。















【以下ネタバレ含む】











◉「言及はしない」「非の打ち所なし」と言ったけど一点だけ、寄宿学校のパワハラ教師達が手のひらを返すように良い感じに有耶無耶にされていたけど、彼らの愚行は許されないし許しちゃいけない!外面の反省はいらないから、願わくば、スウェーデンの夏至祭に強制参加させてほしい!(詳しくは『ミッド・サマー』を観てね⭐︎)
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