夜な夜な映画祭

私たちのハァハァの夜な夜な映画祭のレビュー・感想・評価

私たちのハァハァ(2015年製作の映画)
4.0
たとえばそれがミック・ジャガーでも
アンティークの時計でも
どこかの安いバーボンのウィスキーでも
そうさなにかにこらなくてはダメだ
狂ったようにこればこるほど
君は一人の人間として
幸せな道を歩いているだろう

バンドをすることしか頭になかった20歳の私は、かまやつひろしのこの言葉に支えられた。

当時の私は、好きなバンドを追いかけ、全てをほっぽりだして東京に出かけ、ライブを観ながら心に穴が開いたような空虚な気分に覆われた。泣きたくても、何の涙かわからず、行き場を失ったそれは汗になった。

お金もない、考えもない、青春の息切れ。

この演奏の中で、女子高生4人がクリープハイプのライブを観るために自転車で東京に向かう。ケンカしながら、必死で前に進む姿はまるで盲目だ。進むほど、何かを投げ出している。彼女たちは、何も得ない。

その姿は、ただただ青春に息切れしている。

久々に手放しで好きな映画を観た。