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私たちのハァハァのkunicoのレビュー・感想・評価

私たちのハァハァ(2015年製作の映画)
3.4
ロキノン女の成れの果てがとっても痛く、そして愛おしく描かれていた...。

「うちらクリープ超好きだもんね!」の共通認識の元チャリにまたがり東京を目指す、勢いと若さにしか身をまかせていない女子高生4人組。

しかし、風呂無し宿無しヒッチハイク有りキャバ有りの旅の過程で綻びを見せていく「うちらクリープ超好きだもんね!」。

あなたの好きと、わたしの好きは違う。
曲が好きなだけ、なんとなく聞いているだけ、周りと一緒に歌っているだけ。
でも私はメンバーを神のように拝めているの、彼らが傷つくことが何よりも許せないの。
うちら、今ツイッターでめっちゃ有名人だよ、無敵って感じ、みんな私たちに注目してる。

それぞれの気持ちがバラバラになっていく東京までの旅路。
どの子の気持ちも分かる、好きなものに時間とお金と愛情をかけたことのある人なら。
そこには昔のわたしがいて、なりたかったわたしもいる。
若き日に抱いた衝動や勘違い、情熱や傲慢さが蘇り、観ていてとても恥ずかしい気持ちになった。

いやー、くそ痛いっす、
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