くじらめくじら

ボヤージュ・オブ・タイムのくじらめくじらのレビュー・感想・評価

ボヤージュ・オブ・タイム(2016年製作の映画)
3.0
これは、何ともいえない。
脱臭されまくったただただ美しい映像。この映画において、神と自然と人間が一つに結ばれて、わたしたちの今日の生が一気に根源へと到達されることに対するヒーリングと恐怖感。
時たま挿入されるスマホで撮ったかのような人間パートがマリック本人によるものだとすると、これはマリック自身のプライベートな体験が、神によって作られたこの壮大な宇宙の物語の中で語られているということになり、それを見させられている観客というのはなかなか…映像のチョイスもよく分からないし…これはシンレッドラインの戦場の現地民の描写にも感じた。
ただ、マリックのこの現実に対する何ともいえない距離感がよい
マリックの映画はこれで8作品目だけど、これが一番マリック映画の核になってるような思想が露骨に出ている気がする。天然なのか純粋なのか、良くも悪くも変に歪んでないところがいいっすな
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