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セッションのhirogonのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.9
「坂道のアポロン」の後、ジャズ繋がりで爆音映画祭による劇場鑑賞。
本作はマイルズ・テラーとJ・K・シモンズの映画と言っていい。

マイルズ・テラーは、2ヶ月のドラム練習をこなし自ら演奏しているとのこと。プロ並みのドラム演奏に加えて、フレッチャーの指導によって徐々に精神的に病んでいくようなアンドリュー・ニーマン役の演技も見事!
狂気の音楽教師テレンス・フレッチャーを演じた、J・K・シモンズも凄かった!アカデミー助演男優賞も納得の演技。

名門音大の伝説的鬼教師フレッチャーの指導は、度を越えていて到底許容できるようなものではないですが、音楽的才能とジャズに対する情熱は確かに感じる。
その才能と情熱と鬼気迫る指導方法が、学生を狂気と鬱状態へ追い込んでいく。

ニーマンが付き合ってた彼女のニコル(メリッサ・ブノワ)に対して別れをきりだす時の言動は、常軌を逸していて独善的で傲慢で、すでに半ば精神が破綻していると言ってもいいような状態。

また、ニーマンが重要な演奏会に車で向かう途中に交通事故に遭ったのにも関わらず、血だらけで会場に駆けつけ、その状態で演奏しようとする場面も正常な精神状態とは思えなかった。
ニーマンはこれが原因で音大を去り、フレッチャーの過度な指導について密告して、フレッチャーも音大を解雇される。

その後、二人は偶然に再会し、フレッチャーはジャズフェスでのセッションにニーマンを誘う。ここで、その誘いを断らないところが、まだフレッチャーの呪縛から完全に抜けきれていない感じがする。
さらには、何故か別れたニコルにTelして「ジャズフェスを見に来ないか?」と誘うところは何を考えているのやら...。

そして、ジャズフェスでの衝撃のラストセッション!
フレッチャーがニーマンをジャズフェスに誘った真相とは?
ラストセッションでのニーマンとフレッチャーのやりとりが、二人の間に張り詰める緊張感を高め演奏から目が離せなくなります!
このセッションでのニーマンのドラム演奏は、見応え・聴き応えあり!

ジャズに人生を捧げたような極端な二人の生き方には共感できないですが、そのことがこの映画を成立させています。