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セッションのnonkasvasのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.8
再見。

中学時代、フレッチャーのような鬼教官の下バスケ部に所属していた。体罰なんか当たり前。試合中パイプ椅子を投げ込んだり、真夏の体育館の中カーテンを締め切り水分補給なしでぶっ倒れ救急車で運ばれたやつもいて。。顧問が体育館に入ってくると一瞬で空気が張りつめる。彼が乗ってる車のエンジン音や歩く音を認識できるほど意識する。常に緊張感と恐怖があった。だけど当時あんなにイヤだった顧問のことを卒業してから悪く言うやつがほぼいない。辛いことがあってもあの練習や理不尽な暴力を思い出せば屁でもないと。道は変われどどこでも活かせる忍耐力を身につけたと。私自身は、いままでそんなふうに思えたことが一度もなかった。ただ辛い練習からいかにうまく休めるか怒られずにすむかばかり三年間考えてきたので、身につけたことといえば人の顔色をうかがう能力と矢面に立たず存在感を消すことくらい。向き合って戦うより逃げ回りスタメンに選ばれなくてもプライドが傷つかないよう自分に言い訳する能力ばかり上達した。

この映画を観てそんな中学時代を思い出しながらいろいろ反省する。挫折してもスタメンになれなくても全力でやりきればよかったなあと。現在命を燃やすほど全力を注ぎたくなる事がないのが恥ずかしく思うほど熱く、ナニクソ根性とアドレナリンが溢れ出る映画。
らららんど、もう一回観てみよ。。
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