このレビューはネタバレを含みます
学問や芸術の道を極める事は狂気を孕ませることなのかもしれない。進めば進むほど道は狭くなり理解者はへる。必要なのは人としての理解ではなく、作品そのものへの理解。この映画は音楽でしか理解しない狂人同士のぶつかり合いを極限までシンプルにしたストーリーなんだと思う。映画の最後観客は消え去りブラックアウトするが、終わったあとに残るのは観客のスタンディングオベーションじゃないかもしれない。でもそれでよい。
ただ、少しだけ残念な点があれば復讐の方法はなんとかならなかっただろうか。あの部分だけ俗っぽくなってしまっている。