音大生でドラムをやっているアンドリューと、その大学でジャズチームの指揮監督をしているフレッチャーの物語。
フレッチャーは本当に激しく、妥協なく、学生に強い競争意識を持たせ戦わせる。アンドリューは手が血まみれになって、ドラムに血が吹き飛ぶほどの激しく、練習し続ける。
自分のパートを守るため狂気の域に達して、交通事故でぼろぼろになり、彼は引退する。
この映画をみてドラムってスポーツみたいだと思った。スポーツでも、狂気の域に達するほどの厳しい教育練習をしてこそ才能が花咲くのかもしれない。しかし、それによって多くの若者が倒れていくこともまた事実。ある人は精神的に追い込まれて、摂食障害やうつ病になったり、ある人は身体的障害を負ってしまったり。。。
何が正しいって一概には言えないけれども、若い才能に責任を持つ限り、それを最大限に引き出す努力をコーチはしなければならないのではないか?自分のためではなく一人一人と向き合う努力をするべきなのではっと思った。
少なくとも、フレッチャーはアンドリューの親の訴えが原因で大学の指揮をやめることとなっていた。そしてその腹いせに、アンドリューとの偶然の再開時に仕返しのため、もう二度とドラム界で顔を見せられないかもしれなくなるような嫌がらせをした。そんなのはなぁ。。
アンドリューの苦しそうで、でもどこか生き生きしていて、晴れやかなドラムを無心に叩く表情は、彼の強さと、反発と、憎しみと、人生の全てをかけた思いが詰まっているような気がする。