みらい

セッションのみらいのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.8
【短時間にギュッと詰められた映画の面白さ】
鬼教師に出会い、認められた喜びも乾かぬうちに押し寄せる挫折感。退学後の虚無感、鬼教師フレッチャーに再会した時の複雑な感情、求められる喜び、事故による焦り、ハメられた怒り、狂気、信頼、美しさ。
感情の展開がテンポよく、息つく間もないあっという間な106分。
喜怒哀楽が分かりやすい主人公ニーマンと、これでもかと罵声を浴びせるフレッチャーの掛け合いは、まるで画用紙にバラまいた絵具がどんどん重なって黒くなっていくようにニーマンを染め上げていく迫力に魅せられました。


【狂気?凶器?芸術ってなんだ?】
アートって客観的というより主観的というか。人からどう評価されるかというより、自分がどうあるべきかっていう世界だなとこの映画を見て感じて。だからこそ人に何かを求めるべきなのか?教えるってなんだ?師弟関係ってなんだ?
指導者のパワハラ問題とか取りざたされてるけど、芸術が孕む狂気と凶器が紙一重だからこそ表現できる美しさってやっぱりあるのかしら。
個人的には暴言も暴力も嫌いだから、フレッチャーがどれだけ素晴らしい人でも指導されたくないけど、きっとこういう人が存在する領域はなくならないと感じてしまうのは、狂気を越える情熱が作る美しさを知ってる人がいるからだろうな。