ぽにょ

セッションのぽにょのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

だけどごっつい映画だった。
というかあんまりジャズの映画というよりも、人は成長するにはどうあるべきか、というような映画だったように思う。

原題のwhiplushのほうが私は好きだぞーー!!とかトロンボーンの彼はかわいそうすぎるぞーーとかはまあおかずですね。
フィルのことをおかずというとか、倍テン、とかいちいちジャズミュージシャンが言いそうな風に字幕で訳してあって好感度高かったな。

一言で言えばすっごい疲れるけどすっごいおもしろい映画。でした。
異種格闘技をみているような。こっちは座ってみているだけなのに体力を持って行かれた。
ラストの9分が秀逸!とよくレビューなどで言われているのだが、その最高のラストのためにためてためてためて!からの!という感じだったな。
映画の構成もそうなんだけど、基本的に陰鬱としている。
まず先生であるフレッチャーの指導方針がまずすごい。
プレッシャーを与えて悔しい思いをして血のにじむような練習をしない限り、チャーリーパーカー(成功者)にはなれないというもの。
しかし、その通りに従った元生徒は成功はしたもののその指導のせいでうつ病を患って首つり自殺したりしているという。
まあそのフレッチャーの指導するアメリカ最高峰の音大のバンドにスカウトされたニーマンもまたその指導方針に従い、とんでもなく罵声を浴びせられ、テンポ400でスゥイングを手を血まみれにしながら練習して練習して、他の演者を蹴落として、恋人をこっぴどく振ってまで成功をしようと努力する。
事故にあってまでコンテストにでたときにはもうやめなよ…といいたくなった。
結局そこでブチ切れてしまうわけだけど。ああ辛かったなあ…
ということがあってのラストシーン。

caravan、すごいかっこよかった。
そのためてためてが爆発してた。
セッションっていうかビッグバンドの演奏なんだけど、たぶんそれはフレッチャーとニーマンふたりの奏でている音楽が、てことなんだろね。
この映画の監督も高校時代にスパルタのジャズドラムの指導を受けてそれがトラウマで…ていうのを映画観た後にパネル展をみて知ったんだけど、トラウマをこんなかっこいい形で昇華させるなんてすごいな。

私もまあ管楽器だけどのスパルタ練習、多少はやってきたつもりだけどここまでされても練習をやめないニーマンには、ましてやチャーリーパーカーにはとてもなれないなと思った。
ほんとにジャズ映画というかスポ根映画である。
それをまあラストでは肯定していると思うけど、でもそれは一つの形というか。ある意味理想というか。

こうなりたかったわけではないのだろうけど、で、万人にそれができるわけではないのもわかってるけど、結局それってかっこいいよねと言いたい映画だったのかなと思いました。