moridon

セッションのmoridonのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.6
ラスト10分の衝撃。

自分の中に溜まっていたフレッチャーへの嫌悪感が最後一気に弾けた。復讐にも思えるアンドリューの魂のジャズがフレッチャーとぶつかり合う瞬間の鳥肌が半端じゃない。

まず、指導という名目で行われる暴力について、私は100%否定的です。暴力という手段を使うということは、言って聞かせる力がないんだと自分で言ってるようなもので、何があっても指導者は暴力を正当化してはいけない。たとえそれが言葉の暴力だとしても。

だからこそ冒頭からフレッチャーに対してずっと嫌悪感を抱きながら観ていた。ところどころで良い人感を出してくるのも胸糞だった。だからこそ後半はフレッチャーをしっかり悪として描写している点が良い。

しかしフレッチャーの存在が無ければアンドリューの才能が開花することは無かったのだとしたらなんとも皮肉な話である。このフレッチャーの存在、善と悪のせめぎ合い、倫理観の瀬戸際を描く絶妙なバランス、その描き方が素晴らしい。

ララランドよりも圧倒的にこっち派でした。