てるる

UNIT7 ユニット7 麻薬取締第七班のてるるのレビュー・感想・評価

3.5
時は1992年のセビリア万博前夜。
スペインはフランシス・フランコの独裁政権が終わり、成長期を迎えていた。

成長の影には闇がある。
セビリアでは麻薬が蔓延っていたが、万博を成功させるために麻薬取締の特別班を編制。

特別班の4人は法の名のもとに強権的な捜査を実施。
成果を上げることで、より過激になっていき、やがて違法なことに手を染める。

こういう汚職刑事ものって何か好きなんですよね。
この映画も評価の割には面白かった。

悪党を相手にするには綺麗事だけじゃダメだし、でも一線を超えてもならない。
そこのバランスが難しいだろうし、すぐ側に金や麻薬という誘惑も多い。

何より国家権力をかさにきた力を自分の力と勘違いしてしまいそう。
4人がスラム街みたいなところで自分たちの弱さを突きつけられ、受けた屈辱は計り知れないものだったろうな。

そしてだんだんと離れていく家族や友人との距離が、自業自得とはいえ切ない。

ラストの彼らの後ろ姿なんて哀愁がもう!
てるる

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