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赤い唇/闇の乙女のSのネタバレレビュー・内容・結末

赤い唇/闇の乙女(1971年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2021/10/15 名古屋シネマテーク
【奇想天外映画祭2021】

ヨーロッパでは、怪奇幻想映画の巨匠と知られるハリー・クメール監督の日本初公開となる代表作。
オフシーズンの閑散としたホテルに泊まる新婚夫婦を狙う謎めいた伯爵夫人デルフィーヌ・セリイグの妖しく美しい存在感。
ルージュ、ネイル、衣装、車に至るまで赤で統一、吸血鬼である事を匂わす程度で明確な描写は抑えられ、エレガントかつ耽美、幻想の表現に重きを置いている。
真っ赤な画面でフェードアウトするのは、ベルイマン 『叫びとささやき』(1972)を想起したが、本作が先である。
太陽から逃れるように、赤い車を走らせるラストの官能性が秀逸。

2021-303
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