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グッドナイト・マミーのレクのレビュー・感想・評価

グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)
3.8
整形手術から帰ってきた母親がまるで別人のように冷たくなり、双子の息子がその母親の本性に迫るというセンスの塊。
母親に対する双子の緊張感ある演技も素晴らしい。

細かく散りばめられた伏線と悲しい物語は単なるホラーでは終わらない切なさを残します。
何気ない日常に潜む不安や恐怖を孕んだ言動や行動を上手く逆手に取ったという感じの演出。
この"違和感"が母親の異常さでミスリードされてより一層、不気味さを醸し出す。

またこのミスリードによって、観客側の目を真相から背けさせる。
改めて最後まで観た後に伏線に着目していくと、成る程と思わされるところが多々ある。

音やグロ描写などの視覚的恐怖ではなく、不気味さや不可解さなどの精神的恐怖で見せるしっかりとしたストーリーが好感を持てる。
「人間が一番怖い」と言われるが、人間的な怖さを突き詰めた作品ではないだろうか?
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