ハレルヤ

リトルマン・テイトのハレルヤのレビュー・感想・評価

リトルマン・テイト(1991年製作の映画)
3.6
小学生のテイト。IQが非常に高く、ピアノの演奏や詩を書いたり、普通の子供とは違う大きな才能がある。しかしその天才さ故の悩みが尽きず、母親のディディも頭を悩ませる。児童心理学者のジェーンも含めて皆で成長していく姿を描いたヒューマンドラマ。

ジョディ・フォスターの初監督作品。そして母親のディディ役として主演も兼任。ガツンとしたインパクトはありませんが、初監督作とは思えないくらいの味わい深さが感じられました。

いわゆる一般人とは遥かに高い知能を持つテイト。頭が良すぎるために周囲に馴染めず、普通の学校生活が送れず、児童心理学者のジェーンの勧めで天才児を集めたツアーに参加したり、大学へ通ってみたりと模索する。

大学生と友達になっても、子供と大人の差があり、やはり完全には分かり合えない。普段あまり知れないとんでもないほどの天才である子供の苦悩や孤独を知れた内容でした。

そんなテイトを演じたアダム・ハン=バードの演技は秀逸。頭は良いのに、普通の子供が送るような生活が過ごせず、常に悩んでいるような表情が印象的です。

彼の才能を理解して何とか良い環境を提供したいと模索する児童心理学者役のダイアン・ウィーストの演技も良かった。母親ではないけど、母のような立ち位置。難しい立場で苦悩する様子もしっかりと伝わってきました。

どんなに頭が良くても、どんな環境にいても、やっぱり親子の愛情が一番。それを痛感するラストシーンは心に響きましたね。ジョディ・フォスターは監督としても女優としても優れているなと改めて実感。本作と同じ年に「羊たちの沈黙」でクラリスを演じてたのもまた衝撃。笑
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