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ボス・ベイビーのkouのレビュー・感想・評価

ボス・ベイビー(2017年製作の映画)
3.0
《弟という存在》
トム・マクグラス監督の3Dアニメーション映画。主人公ティムのもとにある日スーツを着た赤ちゃんがやってくる。彼はベイビーコープという組織に属している大人の精神を持った赤ん坊で、赤ん坊が愛される社会を維持するのが目的だ。

「赤ん坊がスーツを着て、ビジネスマンのような中身だった」、という奇抜さや、ティムの空想の世界が織り交ざったアニメーション描写が見ていて面白い。また、面白いのは主人公が、自分だけの愛を分けられてしまう「弟」という存在を受け入れる話にもなっているところだ。

所々で描かれるのは、ティムとボスベイビーの間のやり取りは激しいアクションなのに、両親から見ると子供たちがじゃれあっているように見えるという部分だ。子供の世界が想像力であふれ、弟が自分より偉そうに見える、という風にもとれる。ただ、そこは付随的な部分で、メインは赤ん坊なのに中身がおじさんのよう、という部分の面白さに振っている。子供向けのアニメーションとして、楽しめる内容になっているのではないか。
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