Tラモーン

ブリッジ・オブ・スパイのTラモーンのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
3.9
とても静かだけど見応えのある作品だった!

コーエン兄弟らしいスリリングさとスピルバーグの王道的カタルシス。合わさるとこういう感じになるのね〜。

トム・ハンクスの如何にもやり手弁護士・仕事人!という顔と、人情味のある1人の男としての顔。そして家族を思う父であり夫としての顔の演じ分けが魅力的だった。

どんな人でもいろんな側面をもってるけど、ジム・ドノヴァンは本当に誠実で真面目な人だったんだろうなぁ。

ぼくはベルリンの壁崩壊の年生まれなので冷戦にあんまり詳しくないんだけど、なるほどソ連とアメリカという単純な2カ国対立構造じゃなかったんだよな。ドイツもだし、朝鮮半島もキューバもそうだったっけ。
それでもストーリーはわかりやすいし、アベルとパワーズとプライヤーのストーリーが同時進行からまとめていく展開は上手い。

個人的にはパワーズのソ連での裁判がめちゃくちゃ怖かった。ソ連に馴染みがないせいか、得体の知れない国での言葉もわからない(英語の通訳はいたけど)裁判って感じで恐怖心が掻き立てられた。

橋でのクライマックスは予想がついてもやっぱりハラハラした。それだけにパワーズの同僚のマーフィの笑顔よかったなぁ笑。それに引き換えアベルの哀愁よ。

帰宅したジムがグッスリと眠り込むシーン、ピースフルで最高だ。

ラストシーンの車窓からの眺めはスピルバーグ流の平和への訴えだよね。
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