タキ

ブリッジ・オブ・スパイのタキのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
4.2
再視聴。冷戦時代、アメリカとソ連のスパイ交換とドイツ分断の瞬間に運悪く東独側に拘束されたアメリカ人学生をアメリカ側に引き渡すにあたっての東独の思惑などを分かりやすく描いていてコーエン兄弟の脚本の技なのかスピルバーグの技なのかさすがだなぁと思う。そして安心と信頼のトムハンクスとくれば面白くないはずがない。
メインストーリーの流れは見事だったけど、ベルリン自由大学に通うアメリカ人学生プライヤーが恋人を連れて東から脱出しようとしていたがなぜあのタイミングだったのかよくわからなかった。結局ふたりは別れ別れになってしまい、そのままプライヤーパートは詳しく描かれずに引き渡しのシーンになってしまったのでそのあたりは消化不良だった。
このスパイ交換に関わった人物の後日談は物語の最後にサラッとテロップで示されただけだったが、パワーズが帰国した時にアメリカ国内では撃墜された後、機体や機密情報、偵察写真を自爆装置を用いて処分しなかったこと、一部では自殺しなかったことで非難が起きたらしい。まったく酷い話だけれどこの後日談の裏側も映画の題材になりそうだなと思った。
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