このレビューはネタバレを含みます
立憲制も人権も否定してスパイを憎悪する群衆なんていう構図はふと理解しがたいほど安易に思えたけれど当時の大部分は絶対的な反共・反ロシアな時代なわけで。列車のおばさんの無表情すぎるアメリカ万歳ぶりとか実際に歴史に沿った恐怖感なのだろうな。学生が捕虜になるシーンだったり何度も見られる壁の描写だったり家族が襲われるシーンだったりいづれもあっさりで感情的にならなかったのだけど。まあでも葛藤や友情や起伏を作りたいんじゃないのが。歴史の傍観者といいますか伝える使命感のようなものを作品から感じました。印象的なのは天使並みに白い光とやはり橋のシーン。あとソ連のスパイさんの演技。