ヘンダーソン

ブリッジ・オブ・スパイのヘンダーソンのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
4.2
例え敵対している国のスパイであっても、それによって人間性が歪められるわけではない。

ドノヴァンはアベルをただソ連のスパイだから、という理由だけで彼の人間性をラベリングすることを拒否した。
それは当時の環境を考えれば、どれだけ強い信念が必要であったか想像を絶する。
最後までその信念を貫く勇気を持ち続けたことに、心が震える。

ラスト、交渉を終え、疲れ果ててベッドに倒れ込んで眠るドノヴァン。それを優しく見守る奥さんの姿にグッときた。

二人が交わす会話に何度か出てくるやり取りが印象深い。
『不安はないのか?』
『それは役に立つのか』