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ブリッジ・オブ・スパイのScreen7のレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
3.8
"死ぬのは怖くない
とはいえ第一希望ではない"
スパイ映画は大好きですが、こういう実話を基にしたシリアスな作品は観たことがなかったので、こんな出来事が実際にあったのは衝撃的。ベルリンの壁は教科書でしか見たことなかったけど、レンガを積み上げる様子や若者たちが柵を越えようとする姿はとても印象的。

トム・ハンクスが演じる主人公はスパイではなく、スパイの弁護人。冷戦下で敵であるソ連側のスパイの弁護をするのは勿論アメリカ人に嫌われる行為です…。ジェームズがアベルの弁護を務めるという報道のときと、真の報道後で電車で新聞を読んでいる人の反応の差が明確すぎ!

"アメリカ人学生のことは諦めろ"、"任務はアベルとパワーズの交換だ"と言われ続けたら、多くの人なら面倒な事にしたくないから、妥協して一対一の交換のみを行うと思う。しかし、ジェームズは信念に従って、2人と1人の交換を最後の最後まで要求して強い姿勢で立ち向かいます。勇気ある人の行動って本当に見ている人の心を動かす力がある。"政府の人間じゃない"からこそできることを全うするってカッコいいな。
"ブリッジ・オブ・スパイ"というタイトルなだけあって、終盤のグリニーケ橋のシーンはとっても良かったです。ラストシーンもほっこりしました。
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