ケイスケ

海にかかる霧のケイスケのレビュー・感想・評価

海にかかる霧(2014年製作の映画)
4.1
「船ではこの俺が大統領で裁判長で父親だ!」

キム・ユンソク演じる船長が素敵。この人が出てれば映画は大抵面白い法則。ソン・ガンホやチェ・ミンシクにも当てはまるよね。船を守る為に暴挙な行動を重ねていくのだが、最後に亡き船員達を呼ぶ姿にはまさかの涙。

度重なる不漁に耐えかねた船長チョルジュが、中国の朝鮮族の密航を引き受ける場面から話が始まります。実際にあった“テチャン号事件”を元にした本作。

この事件を知らない自分は、いがみ合っていた船員と密航者達が徐々に協力しながら巡視船の監視や霧の海を突破する話かな?と思って見ていました。しかし中盤のある展開で、


(  ˙-˙ )<……………。


( ˙-˙ )<は?


と完全に真顔になりました。えっ!こんな話になってくの!?そこから先はあとは転がり落ちていくだけの船員達。イイ顔をした役者達による緊張感溢れる展開は、最後まで予測不能のまま楽しめました。

韓国映画はヘビーな内容の物が多いので続けて見るのはキツイですが、時折無性に見たくなります。自分的にはこの映画の雰囲気がすげーツボでしたよ。

ポン・ジュノが制作にいたんだね。やっぱりドロップキック出たよ!(笑)