ミサホ

誰でもない女のミサホのレビュー・感想・評価

誰でもない女(2012年製作の映画)
4.3
本作はお気に入りの一本。
確か3回目の鑑賞です。
ほとんど空だったレビューを削除して、仕切り直しです。

シュタージは旧東ドイツの秘密警察。
本作は、このシュタージが物語の根っこにいます。それはそれは怖いのです。

ノルウェー🇳🇴の海辺の町に暮らすカトリーネには夫とひとり娘がいる。そして近くに住む母。

幸せそうな家族だ。
カトリーネは明るいし、娘は弁護士の卵。夫はちょびっとだけ嫉妬深いが、真っ直ぐカトリーネを愛してくれる。

そんな家族の前に
ひとりの弁護士が現れた。
戦後、ドイツ兵の子を産んだ女性を迫害したノルウェー政府を訴えるためだ。カトリーネにその証人になってほしいと言う。

そこから、彼ら家族は、カトリーネが背負う大きな秘密に翻弄されていく。

果たしてカトリーネの秘密とは…

まあ、大きな秘密だよね。
墓場まで持っていけたら良かったけれど、あの弁護士さえ現れなければ…だ。でも、このカトリーネの秘密はほんとエグいのです。

時代に翻弄された者たち。
シュタージによって運命を変えられた。

秘密を家族に知られたときのカトリーネを見るのは辛かった。いけないことをしたけれど、幼い時からシュタージに飼い慣らされ、操られた結果なのだ。誰がシュタージに刃向かえる?

ふたりのカトリーネ・エヴンセン…
彼女たちの人生は交錯し、
シュタージの手によって葬られた。
ミサホ

ミサホ