太平洋戦争の末期。
8月15日に日本は終戦を迎えるが、庶民はそんなこと露しらず。
いつ終わるかもしれぬ戦争に怯える里子は、母と隣人の市毛などと暮らす日々。
戦争映画ではあるが、直接的な描写はない。
むしろ庶民の目で見た戦時下という部分でそれを見せている。
空襲のサイレンだったり、配給の少なさに苦しむ不安。
予算がなくても戦争映画を作れるという証明だが、それでも戦争が人を平穏ではいさせない。
里子の結婚をする可能性のある男が妻子持ちだけという矛盾。
これは戦争で若い人がいないだけで仕方なくという戦争の影がしっかりとある。
終戦だからと言って喜べないというスタンスは意外だった。