しげる

イニシエーション・ラブのしげるのレビュー・感想・評価

イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)
3.2
原作既読です。僕の友人は映画のみ鑑賞済み。
そんな二人が議論したのが…

僕「この原作を映像化するのは無理でしょ?」
友「この映画を文章化するのは不可能でしょ?」

取っ掛かりが原作か映画か?によってこのような面白い見解が生まれるこの映画。

結論から言うと、うまい事やったな!
―――その一言に尽きます。

僕と友の対決は引き分けに終わったと言えましょう。

原作既読者として鑑賞前③つの懸念材料がありました。

①物語の流れをどのように構成するの?
②映画館でどのように視聴者に1度で理解させるの?

まず①
重要な物語の流れに関しては「おお~っ、そう来たか!」
と思わせる作りはお見事、見事なアイディアで解消しています。
(ネタバレ防止の為、抽象的表現しております)

そして②
映画館でどのように視聴者に1度で理解させるの?
その懸念は原作より親切な種明かしがあり分かりやすく
スッキリ見終える事ができる様に構成されていました。

①②共に、流石プロの仕業です。お上手です。

トータル的に見て恋愛ミステリーとしては非常に良く出来ていて楽しめる事請け合いです。

ミステリーを解き明かす鍵がそこかしこに散りばめられています。あらゆる所に気を配り、視覚、聴覚、集中力を総動員して鑑賞すべし。

そして『あなたは必ず2回観る』と、盛大にハードルを上げていますが最後の結末は衝撃であり、あながち嘘では無さそうです。
それだけのインパクトを兼ね備えたエンディングになっています。

しかしながら映画としては個人的減点部分がありました。
兎に角、カメラアングルがひどすぎる。

意図があっての事なのですが、役者が画面に映らない。表情が読み解けない。演技力が堪能できない。

いや~僕にはしんどいです。イライラします。
折角の敦ちゃんの可愛いお顔がはみ出して見えないじゃないかよ!もうちょっと右を映せよ!そこはもっと胸元を映せよ、いやそこはもっと引いて太ももをゴルァ…

…あ、取り乱してしまいました。すみません。

こんな僕では
③僕にもイニシエーションラブ出来ますか?

この懸念だけは当分先送りだと言わざるを得ない。
しげる

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