最後の5分に全て覆るらしいぞ、そうらしいぞ…とブツブツ唱えながら鑑賞しました。そう私は少し、いやかなり退屈していたのかもしれない。退屈しながらも、全てのシーンが伏線なんだろう？警戒心むき出しの私の意識は、小さな違和感も逃してたまるかとあさましく画面のあちこちを漁っている。
これはこの映画の楽しみ方として合っているのだろうか？
でも大人しく騙されるのも癪だ。いや、大きく構えて粋に騙されてやろうじゃないか。いやでも…
もしも、私が日本人ではなくて、この映画の評判とか、煽り文句なんかも一切読まずに出会っていたとしたら、「ほほう…」と唸っただろうか。それも難しいような気がする。多少日本文化に興味があれば…80年代カップルの日常についてや、レトロな品々の数々に興味を抱く事が出来たなら、最後まで鑑賞した末に噂の5分間で「ほうほう、よく出来てるなぁ」
なんてニッコリ出来たかも。
長々と書きましたが、カラクリのためのストーリー及び謎解きにも魅力を感じませんでした。あら辛口。
オチも弱い。そこで評価はぐんと変わったかも。
でも、女優前田敦子の演技が凄く良かった。悪口みたいになってしまうけれど、何を考えてるか分からない小悪魔的魅力があると見せかけて、本当に何も考えていないのだろうなぁ、という怖さ。そういう表現をごく自然に披露してくれている。この作品の前田敦子には必見の価値あり。
