紅孔雀

1001グラム ハカリしれない愛のことの紅孔雀のレビュー・感想・評価

4.0
ヒロインのアーネ・ダール・トルプが気になって鑑賞。彼女、我がご贔屓の北欧ミステリドラマ「凍てつく楽園」シリーズで、主人公警視の別れた妻役で出演。コケティッシュな美人に見えて、目の下の隈が人生の年輪を感じさせ、忘れ難い女優さんでした。英語版ウィキペディアによれば、1975年生れで本作出演時は39歳。ノルウェーきっての演技派とのことです。
アーネの魅力に加え、北欧の美意識が全編に横溢。典雅な音楽、鮮やかな色彩(青の電気自動車、緑の中の赤い農家、樹木越しの青い傘の一団、金色に光るバスルーム等)、そしてゆったりと流れる時間が、ヒロインの静かな佇まいと共に、我々の心を癒します。
名言(「人生にはカオスが必要」等)も頻出しますが、少しも押し付けがましくないところも好感。最後のバスルームのシーンで、なんと、艶笑滑稽譚(!)に変貌するのも嬉しい驚きでした。何せ、あまり考えずにマッタリ観れる、不思議な映画でしたぁ。
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