映像の美しさ、ヒロインの可憐さなど見所はあるのだが、いかんせん情報量が少なすぎて意味不明な作品。
台詞一切無しという大胆な手法を使った勇気は認めるし、一応大まかなストーリーを追うことはできる。
でも「で、何が言いたいの?」っていうのが正直な感想。
勿論観た後、ちょっとググれば監督インタビューなどでメッセージは理解できるし、その他のツッコミ所も、あえてそうしているというのも理解できる。
でも、今作だけを見て何かを読み取れる人がいるのだろうか?
まったく前知識なしには絶対無理だ。
ってことで、個人的ポリシー「映画はそれ単体で完結するもの」に大きく反していて、いくら賞を取っていようが、悪いが「監督の自己満足」としか思えない。
見所はヒロイン演じた可憐なエレーナ・アンと彼女の透き通るような瞳の目力だ。
あとは雰囲気だけを何となく楽しむか、知ったかぶりをして蘊蓄をたれるぐらいしかないな。
余談。
水爆実験だそうだが、あまりに現実離れした爆破シーン。
でも、監督曰く
「実はアメリカ人は核実験を行うときに映像記録をよく残しています。そういった映像を見ますと、こう言ってはいけないのですけども、非常に美しい映像なのです。そういった映像では死が美しく描かれていまして、私は実際にそれを自分の目で見ました。ですから私たちが映画を撮るときに意識したのは、こういったアメリカの記録映像のように美しくならないような映像を撮ろうと心がけました。あまりに美しすぎると、現実離れしてしまいます。」
う~ん・・・・
そうかな?
この言い分はちょっと納得できないし、賛同もできないなぁ。
せめて爆風の吹き戻しぐらいはあって良いんじゃない。って言うか、あの距離でまず熱線でやられないってのがありえないでしょ。
ま、どうでもいいか・・笑