佐藤でした

草原の実験の佐藤でしたのレビュー・感想・評価

草原の実験(2014年製作の映画)
3.8

ここがどこの草原なのかわからない。

4人いる登場人物それぞれの人種も限定できないから、わずかな情報を持って、ただ目の前の風景を眺めるしかない。
曖昧な位置関係とは反対に、草木や水の美しさは具体的。遠近を使い分けた豊かな描写力で、太陽とともにある生活をみずみすしく映し出す。

少女の美しさはモンゴルとかネパール系かと想像しましたが、主演のエレーナ・アンさんは韓国人とロシア人のハーフだそうです。少年の1人は明らかにヨーロッパ系のブルーアイズだし、少女の父親ともう1人の少年は中国人っぽい。

なんとなくモンゴルの草原だと思っていました。

しかし“衝撃のラスト”で、この場所が特定される。
「草原の実験」なのだから
この辺かと、やっとわかる。
少なくともモンゴルではない。
位置的に色んな人種が入り乱れることも納得できる。
そして“実話に基づく”の文字が浮き立って

なるほどの「ああ」と
残念でならないの「ああ」が 重なる。
佐藤でした

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